事故から11年、この時期になると毎年日記に書くので詳しくは割愛するが、
ひとりの男をわすれない。
俺はこうして元気に生き続け、彼は死んでしまった。
彼の死語、1ヶ月もしないウチに数々の点が線になり、今思い出しても鳥肌が立つほどの偶然が重なり、彼との出会い、事故、別れ、そして数々の数奇な出来事が偶然ではなくもはや必然的な運命だったと感じさせた。
俺と以前バイク屋をしていて彼のバイクの面倒をみていた沢村、この時期なになると事故現場にお参りに行くのが慣例化していた。
一緒に行くワケではないが、何となく連絡を取り合い、ある時は日曜日、ある時は平日、またある時は一緒に行く事も…
本来次の日曜日がまさにその日なんで、俺も沢村も行こうと思っていたが、日曜は天気が微妙だし、俺は今日行くことにした。
天気予報じゃ最高気温27℃の晴れ、
朝は少し肌寒いがタンクトップ一枚で走り出す。
現場は豊田の山の中、グリーンロードを走る、
晴れどころか空はドンドン暗くなり、めちゃくちゃ寒い(笑)
温度計は20℃
バイクなんで体感温度はさらに低い〜
実は、この11年の間に絶対に忘れることがなかったこのお参りを、今年初めて最近まで忘れていた。
この前、人から聞いて思い出した。
寒さに耐えながら走ること一時間、現場に来ると…
拡張工事をしていて現場に入るどころか、あの場所は見る影もない。
事故から11年にして ようやくの拡張、
あの場所はいつ事故が起きてもおかしくない道で、事故直後からどれだけ拡張をお願いしたか。
それがようやく叶ったのである。
と同時に切なさが…
あの場所が無くなったんだな。
いつもはお参りだけしてサッサと帰ってしまうのだが、現場に行けないので近所を散策してみた。
現場の上の細道を上がっていくと…
B29の墜落現場だった。
山の中にいろいろ資料が展示してある、ネットでも見られるらしい。
11年通って初めて地名も知った(笑)
これで一区切りかな…
今年忘れていたのは
「もう現場は無くなったから来なくていいぞ〜」
って彼が言ってくれていたような気がしてきた。
でもさ、来年は完成した道を見に来るよ、
尾崎はさん…
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